注目トリオ芸人「四千頭身」の石橋さん(一番右の人)がいなかったら起こりうる事態
今猛烈に注目されている新人トリオ「四千頭身」を取り上げたい。単独ライブも即完売の人気ぶり。ちなみに私はチケットが取れなくてちょっとだけ拗ねました。
(お笑いナタリーさんより拝借 https://natalie.mu/owarai/news/243664)
トリオ漫談でここまでクオリティが高いもの(しかも若干20歳!)ってなかなかでてこなかった気がします。コントだとロバートとか東京03とかジャングルポケットとか鬼ヶ島とかたくさん思いつきますが、漫才で面白いトリオ芸人はあまり思いつきません。
そんな期待の新星である彼らの特徴は、なんといってもツッコミ後藤さん(真ん中)の脱力系ぼやきツッコミ(なんて言うのが一番良いのだろう。囁きツッコミ?低カロリーツッコミ?)。そして20歳とは思えない貫録。お笑いフリークを騒然とさせる場慣れ感。
ただのブログだとしてもこのご時世断言するのって勇気いるんですが、でも断言します、絶対売れる……!彼らの注目度はお笑いファンの間でもすさまじいものだと思うのです。それはもう巷では知れ渡っていることなので割愛するとして、今回声を大にして訴えたいことは、中ボケを担当している石橋さん(一番右)の必要性についてです。
「果たして一番右の人はいるのか」。
四千頭身の漫才を見てそう疑問に思う人も多かれ少なかれ存在します。確かに彼は、影が濃いほうではない。漫才中上品に笑みをたたえ黙っていることも多々あるし、正直3人の中では一番渋いポジションだと思います。そしてそんな風に思われるのは中ボケという役割の宿命でもある。でも、東京03は豊本さんがいなければ成立しないように、ロバートには馬場さんがいなかったら成り立たないように、四千頭身にとっても石橋さんはかけがえのない存在なわけです。
というわけで石橋さんの必要性を世に伝えるためにも、石橋さんが各漫才でどのような功績を残したのかを列挙し、石橋さんがいなかったら起こっていたであろう事態を憶測してみたいと思います。
➀「説明しりとり」で石橋さんがしたこと
- 説明しりとりを提案
彼がいなかったら合コンで使えそうな「説明しりとり」というゲームを皆でやってみるという漫才が始まっていないわけです。
②「ショッピング」で石橋さんがしたこと
- アイス屋の店員
- かしこまる
- 熱帯魚屋の店員
- かしこまる
- コンビニ店員
- かしこまれない
- ゴリラ屋の店員
- かしこまれて喜ぶ
- 本屋の店員
石橋さんがいなかったら都築さんはアイスも食べれないしゴリラも手に入っていませんね。また、石橋さんが必要以上にかしこまっていなければ都築さんの天真爛漫さも映えていなかったでしょう。
③「ブログを書きたい」で石橋さんがしたこと
- 10回クイズを提案
- 「オクヒラテツコか」というニッチなボケかぶせ
- ブログを書く手本を披露
このように、ブログを書きたいという都築さんのためにネタを提供していたり、ブログを書く手本を見せたりと、かなり能動的に動いているわけです。石橋さんがいなかったら都築さんはブログを書けていないでしょう。
④「悩み」で石橋さんがしたこと
- 本気で後藤さんの悩みを当てにいく
石橋さんはボケずに、心から後藤さんの悩みに向き合っていますね。まずなにより良い人。石橋さんがいなかったら、後藤さんの潜在的な悩みが浮彫になることはなかったでしょう。
⑤「喧嘩」で石橋さんがしたこと
- 喧嘩に応戦
- お姉さんが黒帯だと暴露
- 終始ほがらかに微笑
- 生命の危機を感じ、お姉さんを呼ぶ
一見優男の石橋さんがこのようなアグレッシブさをみせなかったら喧嘩ははじまっていないわけです。更に黒帯のお姉さんを助けに呼び、大きな展開を与えています。また、石橋さんが常に微笑んでいることで、「喧嘩」というシリアスなテーマらしからぬほのぼの感も演出し、老若男女楽しめる仕様になっています。
⑥「大陸」で石橋さんがしたこと
- 「大陸を見つけたことがない場合の返し」を考えてこなかったせいで落ち込む都築さんを救済する案を出す
都築さんと後藤さんが気まずくならずに済んだのはおそらく石橋さんのおかげでしょう。
⑦「パン屋さん」で石橋さんがしたこと
- パン屋さんが嫌いだと打ち明ける
石橋さんがパン屋さんが嫌いだと打ち明けなかったら、話はここまではずまなかったでしょう。そもそも「パン屋さんが嫌いだ」というエッジの効いた切り口を思いつく人はなかなかいないでしょう。
⑧「グッズを出したい」で石橋さんがしたこと
- 四千頭身の出すグッズとしてマーカーを提案
石橋さんの提案がなければ「都築カムカムチューイング」というあまりにも謎めいた代物がグッズになってしまっていたことでしょう。
結論:石橋さんは絶対に必要です
ということで、石橋さんが各漫才に及ぼした影響を見ていきました。
すると、どうでしょう。石橋さんがネタにおいてキーマンになる確率が多いことがお分かりでしょうか。都築さんという爆発力に満ちた大ボケが活きるよう、助走をつける役割を担っているんですね。やはり石橋さんは四千頭身にとって欠かすことができない存在なわけです。
トリオで全員平等に存在感を示すのは、本当に難しいことです。ぱっと見た印象で、中ボケはいらないと思われがち。でも、彼らの役割を理解し、意識して見ていくと一つのネタに展開を与える重要なスパイスをちりばめてくれていることが分かります。
そうやって見ると、お笑いはもっと楽しくなると思います!ではまた!